これって突発性難聴?突発性難聴の症状と原因をわかりやすく

突発性難聴治療
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「もしかしたら突発性難聴かも…」と不安に思い症状や原因に当てはまる所がないか、確認したいとお思いではないでしょうか。

実は、多くのサイトで突発性難聴について、勘違いした情報が広まっています。

この記事では、本当に突発性難聴なのかという点を中心に、症状と原因をわかりやすく解説しました。

不安解消のためにも、しっかりと読んで自分の病気を見つけましょう!

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1.この症状は突発性難聴?症状・原因から突発性難聴は判断できるのか

結論からいうと、一般の方が突発性難聴を症状や原因から判断することはかなり難しいです。

というのも、突発性難聴というのは他の病気の可能性を除外した”あと”、どうしても原因が不明なものを突発性難聴というからです。

つまり、症状を見ていきなり突発性難聴かも…と判断する前に、他の病気の可能性を考える方が正しい判断になります。

では、症状や原因から見ると、他にどんな病気が考えられるのでしょうか。それを次以降の項目で簡単に解説していこうと思います。

突発性難聴は疑ったらすぐに病院へ!
多くの場合で、突発性難聴でない可能性は高いです。しかし、突発性難聴を疑ったら早めに病院に行ってほしく思います。というのも、突発性難聴の治療は早ければ早いほど治療成績が良いからです。以下の症状に当てはまる場合はすぐに耳鼻科を受診しましょう。

  • 突然耳が聞こえなくなった(朝、目が覚めて気がつくor聞こえにくくなった時に「食事中」などはっきり覚えているのを突然と言います。)
  • 重度の感音難聴(重度かどうかは検査しないとわかりませんが、いきなり片耳だけ一気に聞こえなくなったら要注意です)

2.症状から見る!他に考えられる病気とは

この項目では突発性難聴とよく似た症状の病気は何があるのか、解説していこうと思います。

突発性難聴でよく見られる症状と原因

症状
  • 片耳だけの突然の難聴(繰り返したり徐々に悪化することや両耳の難聴は非常に稀)
  • 耳鳴り
  • めまい
  • 吐き気
原因

はっきりとした原因はわかっていないものの以下の二つが考えられています。

  • ウイルス
  • 内耳の血流不全

ストレスなどが引き金となっておこるケースが多いです。
ただし、ストレスが原因だと判明した場合は「心因性難聴」という病気で、治療も異なります

突発性難聴の症状と似た病気

メニエール病

メニエール病の症状

メニエール病はめまいがあるケースの突発性難聴と非常に似ており、ぐるぐると回転するようなめまいと突然発症する難聴が主症状です。内リンパ水腫(内耳のリンパのむくみ)が病態と考えられていますます。30歳から50歳の女性に多い傾向にあります。

病院では問診以外にも聴力検査、CTやMRI、平衡機能検査などを行って診断が確定します。症状や病歴だけでは確定は難しいです。

突発性難聴との違い

突発性難聴との違いは、めまいの発作や突然の難聴がくりかえすということです。実はメニエール病の初めての発作では突発性難聴と区別できないので、突発性難聴と診断されることもあるります。

メニエール病の治療

メニエール病は完治が難しい病気です。めまい止めなどの対処療法と利尿薬やビタミン剤、循環改善薬などを用いますが、効果の出る人とでない人がいらっしゃいます。また、ストレスや生活リズムの乱れを改善することで、完治したというケースもあります。生活習慣を整えつつ、薬物療法を行なっていくのが良いでしょう。

外リンパろう

外リンパろうの症状

鼻をかんだ時や、ダイビングなど耳に圧力がかかった時に「ポンっ」と弾けるような音とともに、難聴やめまいが起こるとして知られています。弾けるような音が起こらないケースもあります。

難聴は突然起こる場合もあれば、徐々におこるケースもあります。

突発性難聴との違い

突然起こる場合の外リンパろうは突発性難聴と症状が似ています。違いは主に二つです。

  • 症状が起こるようになった原因に心当たりがある
  • 検査でわかりやすい(内耳と中耳の間にトンネルが見られる、頭の位置を変えると眼振が見られる)
外リンパろうの治療

多くのケースで、入院して安静にしていれば改善します。しかし、改善しない場合は手術により内耳と中耳の間のトンネルを閉鎖します。

騒音性難聴

騒音性難聴の特徴と症状

仕事環境が騒音環境の方や、ライブによく行く、イヤホンで大きな音で音楽を聴いている人でよく起こる難聴で、特に若い人でふえています。

大きな音を聞くと、音割れを感じとてもうるさく感じます。言葉がはっきり聞き取りにくいなどの症状を訴える方もいらっしゃいます。また、難聴だけでなく、耳鳴りも多くの方で見られるのが特徴です。

突発性難聴との違い

初期は4000Hzで特徴的な聴力低下が見られますが、進行すると全ての音域で聴力低下が見られるため、症状での区別は非常に難しいです。

そのため、一般の方では、長期間にわたって大きな音を聞いていたという生活の背景から推測するのが最も良いでしょう。

騒音性難聴の治療

騒音性難聴は、早期であれば改善する可能性が高いですが、時期が過ぎると改善しないケースが多くなります。

基本的には、騒音性難聴になってから1週間以内に治療を開始し、血流を改善する薬やビタミン剤などを用いて治療します。

聴神経の腫瘍

聴神経の腫瘍の特徴や症状

腫瘍と聞いて恐怖を感じる方もいますが、この場合は良性の腫瘍です。

症状としては、聴力低下をはじめ、耳鳴りやめまい、顔と舌のしびれなどがあります。

突発性難聴との違い

症状から判断することはほぼ不可能です。そのため、初診では突発性難聴と診断されるケースもあります。

しかしながら、MRIで検査すれば一発でわかるものでもあります。良性腫瘍であるため焦る必要はありませんが、不安な方は早めにMRI検査をしてもらうよう医師にお願いすると良いでしょう。

聴神経鞘腫の治療

腫瘍の大きさによって治療法は異なりますが、多くの場合は放射線治療で治ります。腫瘍が3cm以上ある場合は手術をすることが多いです。

まとめ

突発性難聴は、他の病気の可能性を除外した最後に考える病気です。他の病気に思い当たる節はないのか、チェックしておくと医師に状況を説明する上でも役立つでしょうし、誤診も減るでしょう。ぜひ他の病気の可能性を念頭に置きながら、早めに病院に行くようにしましょう!

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