カルシウムの医学的な効果と効果的に活用する3つのポイント

カルシウム 効果
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カルシウムのサプリメントや健康食品などを使ってみたいけど、どういう効果があるのか、そもそも本当に効果があるのだろうかとお思いではないでしょうか。

カルシウムは、骨や歯の形成をはじめ、心臓や神経の働きにも重要な栄養素で、健康であるためには必須の栄養素です。

しかし、カルシウムの効果については科学的根拠の全くない効果も広く宣伝されています。根拠のない効果を目的に利用するのはもったいない事ではないでしょうか。

この記事では、医学論文や医学書をもとに、根拠のあるカルシウムの効果について一般の方でもわかるようまとめました。

ぜひ、ご自身の目的に照らし合わせて、当サイトの情報を利用し、カルシウムを生活に取り入れるかどうか判断しましょう!

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0.カルシウムの体の中での働き

カルシウムは、骨や歯に必須の栄養素で体内のカルシウムの99%は骨・歯に含まれます。それ以外にも、心臓や神経・血液凝固系にも含まれ、これらの働きを制御しています。

そのため、カルシウムは骨や歯の健康を維持したり、心臓や神経がしっかり働くために必要な栄養素です。

1.カルシウムの医学的に根拠のある効果

そんな体に必要な栄養素であるカルシウムですが、間違って知られているカルシウムの効果も数多くあります。そこで、信頼できる医学研究をもとに、カルシウムの効果をまとめました。

正しく知って、あなたの目的に合わせ、取り入れるか判断しましょう!

効果あり
  • カルシウム不足の予防
おそらく効果あり
  • 骨粗しょう症の予防
  • 生理前のイライラ、カラダの不調など(月経前症候群)の症状緩和(サプリでは効果なし)
効果の可能性が指摘されているが、確実に効果があるとは言えない
  • 結腸・直腸がんのリスク低下
  • 高血圧について
  • コレステロール値の低下(食事療法と併用の場合のみ)
  • ダイエット(食事療法と併用の場合のみ)
  • 女性での脳卒中予防
効果があるとするには根拠がないor不足している
  • イライラの改善
  • 肩こりの予防
  • 若々しい肌を保つなどの美容効果
  • ガンの予防(結腸・直腸がん以外)
  • 認知症

ここからは効果が考えられているものについて、詳しく解説していきたいと思います。効果があるとは言えないものについては、4.一般には知られているが科学的に根拠がないorデータが少ない効果で詳しく説明しています。

効果の詳細や根拠よりもカルシウムの効果的な活用法を知りたいという方は、2.カルシウムの効果的な摂取法を先に読み進めるのをおすすめします。

1-1.骨粗しょう症の予防について

骨粗しょう症の予防については、非常に数多くの信頼性の高い研究1)2)3)で指摘されており、効果があると言えるでしょう。

一部で効果が見られなかったとする論文4)5)もありますが、全体としては効果を示す研究の方が多く、今のところ効果があると言っていいというのが私の意見です。

カルシウムを摂取することでどう改善するのか

研究1)によると、更年期以降の30年間カルシウムを摂取すると、骨の強度が10%改善し、骨折リスクが約半分になるようです。

40代以降の女性では、年間0.5~1%の強度を失います。男性でも女性から数十年遅れて骨の強度を失います。骨の強度が下がっていくことで、将来の骨折のリスクが高くなっていきます。

改善するためには、早いうちからカルシウムの多い食事やサプリメントを取り入れるのが良いでしょう。詳しくは2.カルシウムの効果的な摂取法で説明しています。

1-2.生理前のイライラ、体の不調など(月経前症候群)の症状緩和について

食事からカルシウムを摂取することで、生理前のイライラや体調不良などの月経前症候群の症状を緩和できる可能性が研究により指摘されています。

カルシウムと月経前症候群に関する研究

研究1)によると、1283mg/日のカルシウムを食事から摂取している女性は、529mg/日の女性と比較すると、月経前症候群のリスクが30%ほど低下することが指摘されています。

ただし、カルシウムサプリメントでは、月経前症候群を予防しないという研究結果1)6)が多く存在しました。なぜ、サプリでは効果がないのかははっきりわかっておりませんが、このような研究結果が出ている以上、食事からの摂取を強く勧めます。

カルシウムの月経前症候群に効果があるメカニズム

有力な意見としては、ホルモンを生産する内分泌系に影響を与えるからではないかと考えられています。しかし、メカニズムについては、はっきりとした結論はまだ出ていないというのが正直なところです。

1-3.結腸・直腸がんのリスク低下

ガンの予防に関するメカニズムははっきりとわかっておりませんが、効果があったとする信頼性の高い研究1)7)が複数報告されています。また、再発予防の効果も期待されています。

ただし、効果がなかったとする論文8)もあり、効果があるとは確実には言えないというのが現状です。

カルシウムはただでさえ不足しがちな栄養素ですので、カルシウムは健康でいるために必要だし、結腸・直腸がんの予防もできる可能性もある、程度に考えておくのが良いでしょう。

1-4.高血圧

カルシウムを摂取することで、血圧を1~2mg低下させるという研究1)があります。しかし、効果がないとする研究9)もあります。

私の意見としては、高血圧に関する効果は過度に信じすぎることなく、健康維持のおまけ程度に考えておくのが良いかと思います。過剰に摂取したからといって効果が出やすくなるなんてことはあり得ません。

1-5.コレステロール値の低下

低脂肪食や低カロリー食といった食事療法と併用してカルシウムサプリメントなどを摂取すると、コレステロール値をある程度下げることが報告されています1)。また、同じ研究で食事療法を併用しなかった場合はコレステロール値の減少は見られなかったと報告されています。

このことから、コレステロール値を下げたい場合は食事療法をやることを必須条件としたうえで、さらに効果が出る可能性を信じておまけ程度に利用するのが良いかと思います。

1-6.ダイエット

カルシウムの摂取量が多い人に比べ、少ない人では体重とBMIの増加が多く、肥満になることが多いということが報告されており、カルシウムの摂取がダイエットにつながるのではないかと研究されています。

これについてもあくまで食事療法と併用した場合は効果が報告されていますが、カルシウムの摂取単体では体重や体脂肪率の減少は見られておりません。

“カルシウムの効果のポイント”

  • 長期間にわたってカルシウムを摂取しておくことで骨粗しょう症のリスクが下がる
  • 3割程度の人で生理前のイライラや体の不調などを緩和する
  • 大腸ガンの予防・血圧低下は効果の可能性があるが確実に効果あるとは言えない。健康維持のついで程度に考えよう!
  • コレステロール値を下げたり、ダイエットは食事療法が必須!より効果的に実践するために取り入れるのはアリ。カルシウムを摂取するだけでは効果ありません。
  • その他の効果は当てにしない方が良い。科学的に証明されていないため、効果無い可能性が高い。

2.カルシウムの効果的な摂取法

カルシウムはさまざまな効果があり、体に必要な栄養素です。しかし、正しい摂取方法を知らないと、かえって害になることすらあります。

効果的な摂取法のポイントは3つです。

  • 1日にどれくらいカルシウムが必要かについて正しい知識をもつ
  • カルシウムを多く含む食材は何があるかを知っておく
  • サプリメントや健康食品をうまく取り入れる

正しい摂取法を知り、効果的にカルシウムを生活に取り入れていきましょう!

2-1.カルシウムの摂取量

カルシウムは不足しても過剰になっても副作用が出る栄養素です。そのため摂取量には特に気を配る必要があります。

カルシウムは推奨量としては男性は650~800mg/日、女性は650mg/日摂取すべきとされています。年齢別の摂取量はカルシウムの摂取量記事で詳しく見ることができます。

日本人の平均カルシウム摂取量は499mg/日であるため、不足しがちな栄養素でもあります。

ただし、カルシウムは過剰摂取が危険な栄養素でもあり、摂取量は1000~1300mg/日を超えることがないようにした方が良いでしょう。どういった副作用が起きるかについては記事後半の3.カルシウムの副作用で説明していきます。

2-2.吸収率を高める方法

カルシウムはビタミンDと併用することで、吸収率を高め、効果的に摂取することができることが知られています。カルシウムが不足がちな人はビタミンDを積極的に摂るようにするのも良いでしょう。

ただし、サプリメントと食事合わせて推奨量以上摂取している人では、ビタミンDはサプリなどで積極的にはとらない方が良いでしょう。(食事で摂る分には構いません)逆に過剰になってしまい副作用が出る恐れがあります。

マグネシウムはカルシウムの吸収をよくするなどと一部でいわれていますが、それを支持する医学研究は存在しませんでした。

2-3.カルシウムを多く含む食材

オススメとしてはエビやチーズ、牛乳、エンドウ豆などです。いちいち計算する必要はありませんが、目安としてこれらの食材がカルシウムを多く含むということを知っておきましょう。

カルシウムを多く含む食材

あくまで100gあたりですので、1食あたりで考えると、牛乳などは効率が良い方になります。

食品 カルシウム(100gあたり)
干しエビ 7100mg
煮干し 2200mg
エンドウ豆 1300mg
さくらえび 690mg
プロセスチーズ 630mg
シラス干し 520mg
いかなご 500mg
あゆ 480mg
カマンベールチーズ 460mg
わかさぎ 450mg
ししゃも 350mg
油揚げ 300mg
サバの水煮缶 260mg
牛乳 110mg

2-4.サプリ・健康食品の利用

カルシウムを普段から摂取していない人にとっては食事だけで摂取するのは困難です。サプリメントや健康食品をうまく使い、カルシウムを取り入れていきましょう!

サプリ・健康食品を利用する上でのポイント

  • 摂取量が何よりも重要!200~400mg/日のサプリメントを選ぼう!過剰摂取の危険を抑えて、必要な量を摂取できます。
  • トクホ・栄養補助食品といった国の制度に合致している商品を選びましょう!信頼がおけるためです。
  • サプリメントはGMP準拠のものを選ぼう!安全性が確保されています。

オススメのサプリメント

健康家族の「食べる葉酸・カルシウム」がおすすめです。

食べる葉酸・カルシウム

320mg/日のカルシウムを摂取でき、栄養補助食品の制度に準拠しているため、信頼がおけます。高いレベルの製造基準(GMP準拠)であるため、一定の安全性が確保されているからです。

食べる葉酸・カルシウムは健康家族公式ページよりお買い求めいただけます。

カルシウムのトクホ

代表的なカルシウムのトクホとして富永の「カルシウムパーラー」などがあります。

カルシウムパーラー

260mg/日のカルシウムを含み、骨や歯の健康維持については医学的に効果があることが証明されている商品です。また、トクホとして国の審査を通っており、安全性についてもかなり信頼がおけます。今日、明日からカルシウムに気を付けて生活するにはうってつけです。カルシウムパーラーの購入はこちらから

3.カルシウムの副作用

カルシウムは推奨量の範囲内であれば、ほとんどの人で副作用は起こりません。まれに、げっぷや腸内ガスなどの軽度の副作用を起こすことがあります。

厄介なのは、過剰量での副作用や薬との相互作用です。これらには十分に注意する必要があります。

3-1.過剰摂取は命にかかわる危険あり

厚生労働省の資料10)によると、2500mg/日以上は摂取するのはとても危険です。この上限値よりも多いカルシウムを摂取すると、意識を失ったり腎不全を引き起こしたりといった命にかかわる副作用が生じる恐れがあります。過剰摂取の副作用について、さらに詳しく知りたい方は高カルシウム血症の記事を読むとより理解が深まるかと思います。

カルシウムの過剰摂取についての最新の研究

最新の研究1)によると、1000~1300mg/日を超えて摂取すると、心臓発作のリスクを高める恐れがあります。

ただし、カルシウムが心臓発作の原因と断言するのはまだできません。更なる研究が進むまでは、過剰摂取しない方が良いといった程度にご理解いただけると幸いです。

食事由来のカルシウムとサプリメントを合算しても、1000~1200mgを超えることがないようにしましょう。

3-2.薬との相互作用はとても危険!薬を飲んでいるときにカルシウムサプリはやめておこう

カルシウムはさまざまな薬と相互作用を示し、思わぬ副作用を招いてしまうことが知られています。

薬を飲んでいる方はカルシウムのサプリメントなどを利用するのを避けるか、医師に相談するようにしましょう。

分類 成分名(一般名) 相互作用
抗生物質
(セフェム系)
セフトリアキソン 同時に静脈投与すると肺や腎臓で重大な障害を引き起こし、命にかかわる可能性があります。
抗生物質
(キノロン系)

シプロフロキサシン
レボフロキサシン
オフロキサシン
モキシフロキサシン
ガチフロキサシン
など

カルシウムはキノロン系の抗菌薬の作用を弱める可能性があります。
抗生物質
(テトラサイクリン系)
デメクロサイクリン
ミノサイクリン
テトラサイクリン
など
カルシウムは胃の中でテトラサイクリン系の抗菌薬と結合する可能性があります。その結果、テトラサイクリン系の抗生物質の効果を弱める可能性があります
骨粗しょう症治療薬
(ビスフォスフォネート系)
アレンドロネート
エチドロネート
イバンドロネート
リセドロネート
チルドロネート
など
カルシウムはビスフォスフォネート系の体内への吸収を抑える可能性があります。そのため、1日のうちの違う時間帯に服用するのが良いでしょう。
乾癬治療薬 カルシポトリエン 体内に吸収するカルシウム量が増加し、カルシウム過剰になる恐れがあります。
女性ホルモン剤 エストロゲン
エチニルエストラジオール
エストラジオール
など
エストロゲンはカルシウムの体内吸収を促進します。そのため、カルシウム量が過剰になる恐れがあります。
甲状腺治療薬 レボチロキシン カルシウムは体内に吸収されるレボチロキシン量を低下させ、薬の効果を弱める可能性があります。
抗不整脈薬 ベラパミル
ソタロール

ソタロールはカルシウムにより体内への吸収が低下し、薬の効果が弱まる可能性があります。

ベラパミルはカルシウムと同じように心臓に影響を及ぼすため、高容量のカルシウムとの併用は危険です。

心不全治療薬 ジゴキシン 医薬品の効果を強め、不整脈につながる可能性があります。
降圧薬 ジルチアゼム 医薬品の効果を弱める可能性があります。
利尿薬(チアジド系) クロロディアジド
ヒドロクロロチアジド
イミダパミド
メトラゾン
クロルタリドン
体内のカルシウム量が過剰になり、腎疾患などの重大な副作用の可能性があります。

3-3.その他の栄養素との相互作用

カルシウムは様々な栄養素とも相互作用により、吸収量の低下などを引き起こしてしまいます。

自分の食生活の場合、どういった相互作用を引き起こす可能性があるのか知っておくと、カルシウムやそのほかの栄養素が不足しやすいか過剰になりやすいか、わかるかと思います。

マグネシウム・鉄・亜鉛

カルシウムのサプリメントは、食事に含まれるマグネシウム・鉄・亜鉛の吸収量を低下させてしまうようです。

とはいえ、これらが不足気味ではない人では影響はないと考えられています。

マグネシウム・鉄・亜鉛が不足気味の人では、カルシウムサプリメントを飲む時間を食事の時間とずらし、寝る前に摂取するようにしましょう。

ビタミンD

カルシウムとビタミンDのサプリメントを組み合わせると、カルシウムの吸収が増加することが知られています。カルシウムの過剰摂取状態になってしまわないよう、気を付けましょう。

カフェイン・ナトリウム

多量のカフェイン摂取やナトリウム(塩分)は、体からのカルシウムの喪失を引き起こします。

しっかりと推奨量のカルシウムを摂取していれば問題ありませんので、推奨量のカルシウムを摂取するようにしましょう。

4.一般に知られているが科学的に根拠のないorデータが不足している効果

一般に言われているものの、科学的な根拠のないものは数多くあります。そのうち代表的なものを

4-1.イライラの改善

イライラの改善は広く知られています。「カルシウム不足が原因のイライラを改善する」だと間違いではありません。

ただし、「カルシウム不足ではない健康な方でイライラを改善する」ということについては科学的な根拠はありません。そのようなことは起こらないと思った方が良いでしょう。一部の方が勘違いして、広まったものと考えられます。

4-2.肩こりの予防

カルシウムは、筋肉の働きに関わるため、肩こりの予防に効果的など言われております。しかし、効果的ということに関しては科学的な根拠はありません。

また、肩こりのメカニズムははっきりわかってはいませんが、筋肉の働きに関与するからといって肩こりに効果があるとするのは飛躍しすぎでしょう。

4-3.若々しい肌を保つなどの美容効果

カルシウムは肌にも存在しますが、今のところカルシウムと肌の関係についての研究は一つもありません。

皮膚の顆粒層にカルシウムが存在することから、一部の人が誤解したことから生まれたものだと考えられます。

4-4.ガンの予防(結腸・直腸がん以外)

結腸・直腸がん以外のガンについては、予防の効果は否定的な研究がほとんどです。その他のガンでは予防や再発予防などの効果はないでしょう。

4-5.認知症のリスク低減

65歳以上の女性4143名を対象にした、大規模な信頼性の高い研究11)でカルシウムの摂取は認知症の予防や改善に影響は見られなかったということが報告されています。

認知症に対しては影響は及ぼさないでしょう。

5.カルシウムの効果と活用法についてのまとめ 

これまでカルシウムの効果と活用法、副作用について詳しく解説してきました。

カルシウムは体にとって必要な栄養素で、是非生活に取り入れてほしいですが、反面、過剰摂取や薬との相互作用など扱いにくい一面もあります。

詳しく知って是非効果的に生活に取り入れてほしく思います

“カルシウムの効果と活用法のまとめ

  • 科学的に効果があると考えられているのは、骨粗しょう症のリスク低下、生理前のイライラや体の不調などを緩和、大腸ガンの予防、血圧低下、コレステロール値の低下、ダイエット(食事療法と併用した場合のみ)
  • カルシウムは男性では650~800mg/日、女性では650mg/日摂取するようにしよう!
  • 1000~1300mg/日以上は摂取しないようにしておきましょう!副作用の可能性があります。
  • 薬を利用している人は、カルシウムのサプリメントを使う前に医師に相談しよう!

参考文献

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