つわりがつらいとき|知っておきたい妊婦の食事選びポイント5つ

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多くの妊婦さんが直面する問題と言えば、「つわり」があげられます。

つわりがはじまると、第一に困るのはやはり毎日の食事ですよね。いつもは美味しく食べていたものが急に食べられなくなり、異様な臭いがして吐き気を感じたり…お腹はすいているのに何も食べられない、なんて日もあり厄介なものです。こんな状態が続くと、何を食べていいのか困ってしまいますよね。

そこで今回は、つわりで食欲のない時に、試してほしいおすすめの食べ物をご紹介します

食事選びのコツや、一週間の献立例もあげますので、つわり中の食事でお困りの方はぜひご覧ください。

1.妊娠初期におとずれる難関…つわりの症状と原因

まずは、つわりの症状や期間、原因について知り、そこから対処法を見つけていきましょう。

初めての妊娠で体験するつわり。あまりの気持ち悪さに、体の中でなにか悪いことが起こっているのではないかと心配になる方もいると思います。 原因が分からないと、不安でストレスが溜まってしまいがちですが、原因を知ることでストレスは和らげることができます。 

1-1.つわりの症状

つわりは、妊娠4週~16週に発症し、平均4週間ほどで症状は消失します。主な症状は以下の通りで、症状の現れる時間は早朝空腹時に多いです。

【つわりの症状】
・吐き気、嘔吐
・全身のだるさ
・唾液量の増加
・頭痛
・食欲不振
・嗜好の変化

特に、起床時などの空腹時に、気持ちの悪さや吐き気を感じるケースや、食事、歯磨き中の臭いに過剰反応してしまい吐き気をおぼえるケースが多いです。

これらの症状は、基本的に1日中続くものではなく、症状が発現したり改善したりを繰り返します。ただし、つわりは個人差がかなりあります。症状は人それぞれで、必ず症状が4週間で消失するというわけでもありませんし、中には妊娠中でもつわりにならない方もいます。

1-2.つわりの原因はホルモンの変化

妊娠期間、妊婦さんの体の中では、健康な赤ちゃんを育てるために急激なホルモン変化が起こっており、これこそがつわりの原因となっています。

妊娠するとまず初めに、ヒト絨毛性ゴナドトロピン(hCG)がつくられます。これは、妊娠することにより初めて体内でつくられるホルモンであり、赤ちゃんを育てるために大切な胎盤が形成され始めたサインでもあります。

ヒト絨毛性ゴナドトロピン(hCG)は妊娠初期に急激に増加し、妊娠を維持するために必要な、エストロゲンやプロゲステロンの産生を促進させます。増加がピークになるのは、妊娠8~10週目で、この急激なホルモン変化がつわりの原因であり、嘔吐中枢を刺激することで吐き気や嘔吐などの症状を誘発しています。

ピークを過ぎると、ヒト絨毛性ゴナドトロピン(hCG)は減少していき、同時につわりの症状も改善されていきます。

症状が現れると身体はしんどくなり厄介なものですが、ホルモンの変化は出産に備えた母体づくりのために自然に起こるものです。つわりがおこるというのは、身体が赤ちゃんと自分自身のために一生懸命働いてくれている証ですから、安心してください。

1-3.つらい症状も、食べ方次第で抑えられる

吐きづわりや起床時の吐き気は、つわりの代表的な症状と言われていますが、これらの症状は、食べ物の選び方や、食べ方を少し工夫することで軽減することができます。

実際、症状を完全になくす方法は今のところないのですが、症状を軽くするポイントというのはいくつかあります。特に、逆に言えば、食事選びで不適切なものを選んでしまうと、症状は悪化してしまいますので注意が必要です。

次の項目では、適切なつわりの対処法についてお話しします。

2.何を食べたらいいの?食欲がでないときの対処法

まずは、食事選びのポイントからお話しします。ポイントは以下のようなものがあります。

・臭いのたたない食べ物を選ぶ

・さっぱりした食べ物を選ぶ

・冷たい食べ物を選ぶ

・ビタミンB6を補給して、つらい症状を軽減する

・水分補給は意識して行う

これらを一つ一つ詳しくお話しした後に、すぐに実践に移せるような一週間分の献立例も見ていきます。

2-1.臭いのたたない食べ物を選ぶ

食事を選ぶ際は、なるべく臭いの強くない食べ物を選びましょう

つわりの時期は、今まで美味しいと感じていた食べ物や飲み物の匂いが、突然気持ちの悪い臭いに感じてしまうことがあります。コーヒーやお米の炊けた匂いに吐き気を感じるなど、食べ物を口に運ぶときはもちろん、調理中の匂いでダウンしてしまうケースも多いです。そんな時には、臭いに注意する必要があります。

麺類などにつける薬味(みょうが・わさび等)も臭いの原因となるので取り除くと良いです。

2-2.さっぱりとした食べ物

妊娠中は、さっぱりしたものや酸っぱいものが好まれます。妊娠してから、酸っぱいグミや、柑橘系のジュースなどが無性に食べたくなる経験をした方もいるでしょう。

レモンなどの酸味のあるものは、胸のムカムカや口の中の気になる粘りを、スッキリとさせてくれるので、気持ちの悪い時でも受け入れやすい食品です。

酢のものや、冷麺、フルーツ、トマト、シャーベットなどがおすすめです。

2-3.冷たい食べ物

つわりの時期の食事は温かいものよりも、冷たい食事がおすすめです。

特に、臭いが気になるタイプのつわりの方は、冷たい食べ物を選んでみてください。口の中がさっぱりとしますし、臭いがたちにくいので、吐き気や気持ちの悪さを軽減できます。

ご飯をたべるのなら、炊き立てご飯よりも冷や飯がいいでしょう。麺類も、冷やしラーメンやソーメンなどを選ぶと良いです。ただし、アイスやシャーベットなど極端に冷たいものは食べすぎると身体が冷えてしまうので、食べすぎには注意してください。

2-4.ビタミンB6を補給

つわりの対策として、ビタミンB6の効果が期待されています。米国産科婦人科学会(American Congress of Obstetrics and Gynecology (ACOG))では妊娠中の吐き気・嘔吐の治療にビタミンB6の投与を推奨しています。

ビタミンB6を含む、おすすめの食品をいくつかリストアップします。

・かつお
・バナナ
・鶏むね肉
・大豆
・きな粉

ただし、サプリメントでのビタミンB6補給は慎重になる必要があります。ビタミンB6は上限量が定められており、女性で1日45㎎です。ビタミンB6の過剰摂取で感覚神経障害が起こる可能性があることが知られています。

つわり中は栄養補助食品や栄養ドリンクなどを利用する方も多く、知らないうちに過剰摂取しているパターンも考えられます。つわりへの効果を期待してサプリメントを服用する場合は、必ず医師に相談しましょう。

2-5.水分補給はしっかりと行う

脱水症状予防のため、水分補給はとっても大切なことです。何も口にできない状態でも、水分補給はするように心がけてください。

つわりの時期は、嘔吐などでも水分は通常より外に出てしまうため、その分意識して取り入れる必要があります。

もし、お水が気持ち悪くて飲めないようでしたら、冷たいお水にレモンを絞ってみてください。さっぱりするので、ただのお水よりは飲みやすくなります。ポカリスエットなどのスポーツドリンクは、酸味と甘みのある飲料もおすすめですよ。

脱水症状になってしまうと、つわりはさらに悪化し(重症妊娠悪阻)、母体とお腹の中の赤ちゃんはとっても危険な状態にさらされてしまいます。水分補給もままならない状態になってしまったらすぐに病院にいくようにしてください。

2-6.実践!一週間の献立例

食事選びのポイントを意識して考えた、一週間の献立例をご紹介します。

なお、献立例には、主食と主菜の例をのせています。その他の副菜や汁物は、野菜を中心に、酢の物やおひたし、など食べやすいかたちで取り入れるようにしてください。

3.これは避けて!症状を悪化させる食べ物

以下のものは、つわりの症状を悪化させてしまう恐れがあります。

・臭いのきついもの

・辛いもの

・脂っこいもの

・生もの

カップラーメンなどの、臭いも強く、脂っこい食べ物は特に避けるよう注意してください。

また、妊婦さんは通常よりも免疫力が下がった状態にありますので、お刺身や生ハムなど、加熱が十分に行われていない食べ物は、食中毒にかかりやすいなどの危険性もあるため避けてください。

妊婦さんが気を付けたい食べ物の情報は「妊婦さんにNGな食べ物って?妊娠中の食べ物の疑問を一覧表で解決!」を参考にしてください。

4.つわりで食事が辛いときの食事の準備、食べ方のコツ!

食事選びのポイントは一通りお話してきました。次に、つわりの症状を軽減できる、食事の準備方法や、食べ方のコツについてお話しします。ポイントは主に3つあります。

・手軽に食べることのできる食事を準備

・パートナーに食事の準備をお願いする

・無理はせず食べられるものを数回に分けて摂取

これらを一つ一つ詳しくお話ししていきます。

4-1.手軽に食べることのできる食事を準備

すぐに食べられるものを準備しておきましょう。つわりの症状がでるのは、朝の空腹時に多いです。前日の夜に、おにぎりやパンなどを用意しておいて、朝起きたら手軽に食べられる状態にしておくと良いです。

また、お腹がすいて気持ちが悪くなってしまったときに、すぐ食べられるような間食(クッキー、クラッカー、ゼリー)も常備しておくといいですよ。

4-2.パートナーに食事の準備をお願いする

つわりの症状がひどい時は、調理過程において発生する臭いにも気を付けることが大切です。

食事の準備がつらいときは、手作り料理でなくとも市販のお惣菜を活用しても良いでしょう。

また、臭いで気持ちが悪くなってしまう方は、パートナーに食事準備の協力をしてもらいましょう。つわりの時期はパートナーの助けがあると、こころもカラダも助かります。できるなら、お買い物などの家事もお願いできると良いです。

4-3.無理はせず食べられるものを数回に分けて摂取

妊婦さんに無理は禁物です。つらい状態で、無理をして食べようとするとストレスにもなって、さらに気分が落ち込んでしまう可能性も。あまり食事のことで思い詰めないようにしましょう。つわりのつらい時期は、細かいカロリーまでは気にしなくて大丈夫です。食べたいもの、食べられるものを食べるようにしましょう。

また、一度にたくさん食べると気持ちが悪くなってしまうこともあるので、食べられるときに食べられるものを、少しずつでいいので食べるようにしましょう。

とは言っても、やはり栄養が足りているかは不安になるもの。妊娠初期の食事選びは「妊娠初期に必要な栄養3つ|とりたい食べ物を一覧でわかりやすく解説」を参考にしてください。

まとめ

つわりがおこるのは自然なことであり、その症状は人により様々です。よって、対処法も人によって合うもの、合わないものがあります。

今回は、効果のある対処法をいくつか紹介してきました。つわり中の食事で悩んでいる方がいましたら、この記事を参考にぜひ実践してみてください。つらい症状の軽減にお役に立てたら幸いです。

なお、症状が一日中つづく方や一向に良くならない方、何をしても食事の摂取が困難な方はつわりが悪化している疑いがありますので、医師に相談するようにしてください。

【参考・参照】

厚生労働省 日本人の食事摂取基準(2020年版)<https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/000586563.pdf>

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