ウコンの科学的に根拠のある効果と今日からできる活用法

ウコン 効果
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket
  • LINEで送る

ウコンの効果に関しては様々な情報が流れており、どれを信頼したら良いのかわからないですよね。

そこで、私たち医大生で、医学論文とナチュラルメディシンデータベース(アメリカで最も科学的に信頼性の高い成分データベース)を調査しました。ウコンの効果についての調べた結果を簡潔にまとめました。

また、その調査によりわかったウコンの活用法は、知っておくだけで今日から活かすことができます。

ぜひ、ウコンの効果と利用法を正しく知り、健康のために役立ててください。

スポンサードリンク

1.ウコンの効果

科学的に考えられているウコンの効果は以下の二つです。

  • 胸焼け(消化不良)
  • 変形性関節症の痛みを軽くする

これ以外の効果に関しては信頼できる科学的な根拠がほとんど見当たりませんでした。

お酒や肝臓に対する効果について
二日酔いとともに起こる胸焼け等に対しては効果の可能性があるでしょう。しかし、二日酔いの頭痛や肝臓に良い等については科学的根拠はありません。一般に言われる「肝臓に良い」というのは「消化不良にいい」を誤解した形だと考えられます。

1-1.ウコンは胸焼けに効果の可能性がある

ウコンは消化不良による胸焼けに効果があると考えられています。 お酒やそれに伴う食べ過ぎなどが原因の胸焼けには効果があるかもしれません。

効果のメカニズムとしては、ウコン中に含まれるクルクミンをはじめとした化合物が、消化不良による胃などの炎症を抑えると考えられています。

消化不良の患者116名に対し、ウコン1回500mgを1日4回摂取させるRCTを行った。

7日間摂取したところ、消化不良の症状の改善が見られた。

Randomized double blind study of Curcuma domestica Val. for dyspepsia.

胸焼けの解消目的でウコンを使うのは良いのではないかと思います。

1-2.変形性関節症が原因の痛みを軽くする

ウコンは変形性関節症が原因の痛みを軽くすると考えられています。

メカニズムとしては、ウコン中に含まれるクルクミンにより、変形性関節症による炎症を抑え、痛みを軽減すると考えられています。

この効果についてはナチュラルメディシンデータベース(アメリカで最も科学的に信頼されている成分データベース)により「効くとは断言できませんが、効果の可能性が科学的に示唆されています」というように記されていました。

変形性関節症の痛みを軽くする場合には、ウコンを利用するのも良いかと思います。

1-3.一般に言われているその他のウコンの効果について

ここで紹介した2つの効果以外を目的にウコンを利用するのは、やめた方がいいように思います。

というのも、それ以外の目的に関しても医学論文を一通り調べたものの、信頼できる研究がありませんでした。効果があるという証拠が全くないものにお金を使う必要はないように思います。

調査した結果、信頼できる研究が見つからなかったもの

  • 二日酔いの頭痛など
  • 脂肪肝
  • ダイエット
  • 肌や髪など美容に関する効果
  • アルコールの分解
  • 肝臓病
  • 関節リウマチ
  • 健胃効果
  • 皮膚ガン

これらの効果を目的にウコンを利用するのはやめておきましょう。もちろん、まだ研究が行われていないだけという可能性も考えられます。新しい研究が見つかったら更新いたします。

また、ここに載っていないもので調べて欲しい効果があればお問い合わせフォームよりご連絡ください。

ウコンの効果のポイント

  • ウコンの効果は胸焼けと変形性関節症の痛みの改善の2つ
  • それ以外の効果には科学的な根拠がありません
  • 特に「肝臓に良い」などには注意

2.ウコンの効果的な活用法

この項目ではウコンの摂取量、飲む時間、副作用について解説しました。

これらを知っておくことで、今日から安全かつ効果的にウコンを活用できるようになります。

2-1.摂取量について

1回500mgのウコン(クルクミン含有量で換算すると25mg程度)を4回に分けて飲むのが良いのではないかと思います。

というのも、効果があったという実験では500mgを4回に分けていたからです。実験の時と同じ条件にした方が効果が出る可能性が高いのではないでしょうか。

消化不良の患者116名に対し、ウコン1回500mgを1日4回摂取させるRCTを行った。

7日間摂取したところ、消化不良の症状の改善が見られた。

Randomized double blind study of Curcuma domestica Val. for dyspepsia.

この実験から考えて、1日500mgを4回に分けて飲むのが良いでしょう。

2-2.飲む時間

どの時間であれば効果的ということに関しては実験がされていません。間隔を開ければ具体的な時間にこだわる必要はないでしょう。

上の実験でもあるように、1日を4回に分け、飲みやすい時間に飲むのが良いのではないかとおもいます。

2-3.副作用について

ウコンは食事に含まれる量を摂取している分においては、多くの場合安全です。

しかし、過剰摂取した場合と一部の人では副作用が出ることがわかっています。

副作用についてしっかりと知り、自身の健康を守りましょう!

過剰摂取による副作用

過剰摂取により不整脈や消化管障害、尿中シュウ酸塩排泄量が増加といった副作用が考えられています。そのため、ウコンの摂取は必ず2.8g/日以内にするようにしましょう。

というのも2.8g/日摂取させた結果、尿中シュウ酸排泄量増加したという実験があるからです。また、尿中シュウ酸が増えるということは、尿路結石等の病気になりやすいということです。

実験方法:健康な人11人を対象としてウコン2.8 g/日を4週間サプリメントとして摂取させるRCTを行った。

結果:シュウ酸塩付加試験 における尿中シュウ酸塩排泄量が増加したという報告がある。

Effect of cinnamon and turmeric on urinary oxalate excretion, plasma lipids, and plasma glucose in healthy subjects.

これらの副作用を引きおこさないためにも、ウコンの1日の摂取は2.8g/日以内に抑えましょう。

ウコンを摂取してはいけない人

一部の人ではウコンを摂取してはいけません。命に関わる副作用を引き起こす可能性があります。

自分がウコンを摂取してはいけない人でないか、チェックしておきましょう。

  • 妊婦:ウコンは月経を誘発し、子宮を刺激し流産となる可能性があります。
  • 胆石など胆のう疾患:症状を悪化する恐れがあります
  • 胃食道逆流症:症状が悪化する恐れがあります
  • 手術前:手術中、手術後に出血が止まらなくなるおそれがあります。
ウコンの活用法のポイント

  • 500mg/回のウコン(クルクミン25mg)を4回に分けて摂取するのが良い
  • 飲む時間はどの時間でも良いが、一気に摂取しないようにしよう!
  • 副作用についてしっかり知っておこう

3.ウコンの効果と活用法の要点

ウコンの効果は

  • 胸焼け(消化不良)
  • 変形性関節症

の二つだけです。それ以外の効果に関しては科学的な根拠がありません。

また、有効に活用するために、500mg/回のウコン(クルクミン25mg)を4回に分けて摂取しましょう。その上で副作用についてしっかりと知っておくと、安全かつ効果的にウコンを利用できます。

今日からウコンを活用し、健康に利用しましょう!

スポンサードリンク

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket
  • LINEで送る

SNSで簡単に医療の正しい情報をを受け取ることが出来ます。

Related Posts

質問・感想はこちらから