これを読めばもう大丈夫!妊婦さんが知っておきたい食べ物の知識

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妊娠中の食べ物について、「何に気を付けたらいいかわからない」「どんな食べ物を食べたらいいの?」と不安や疑問に思う妊婦さんも多いはず。

まわりから「栄養をとらなくちゃね」や「●●は食べちゃだめよ」などと言われ、情報の多さに戸惑うこともありますよね。

この記事では、妊婦さんが知っておきたいの食べ物に関する情報を全てご紹介しています。妊娠中の食べ物に関する悩みは、とりあえずこの記事を読んでおけばOK、というほど丁寧にまとめました。

妊婦さんが知っておきたい食べ物の知識、さらにはおすすめレシピや献立の決め方などをご紹介していきますので、食べ物の知識をつけたい方はぜひ参考にしてくださいね。

1.妊婦さんが気を付けたい食べ物って?

まずは妊婦さんが気を付けたい食べ物について、一覧表でご紹介します。

1-1.妊婦さんのNG食べ物一覧

妊婦さんがNGな食べ物は以下の通りです。

ナチュラルチーズモッツァレラ、ブルーチーズ…など
生ハム、スモークサーモンサラダ、マリネ、カルパッチョ…など
肉や魚のパテパテ、パテの缶詰…など
生肉生肉のタタキ、肉の刺身、ローストビーフ、レアステーキ、生焼けの肉…など
アルコールビール、ワイン、梅酒、日本酒、焼酎、チューハイ、カクテル…など
レバーレバーの焼き鳥、レバニラ…など

ではNGな理由を解説していきます。

1-2.NGな理由

妊娠中は免疫力が低下しやすく、リステリア菌、トキソプラズマなどの感染症に気を付ける必要があります。また、アルコールも赤ちゃんへ影響が考えられているため、妊娠中はNGです。

また、レバーに関してはビタミンAの過剰摂取につながる恐れがあるため、妊娠中は避けておく必要があります。

この表以外の食べ物であれば、量に気を付けば食べてもOKなものがほとんどです。

1-3.妊婦さんが量に気を付けたい食べ物一覧

妊婦さんがとりすぎない方がいいものは以下の通りです。

カフェインコーヒー、玉露、紅茶、緑茶…など
ビタミンAうなぎ、サプリメント…など
水銀を含む魚クジラやイルカ、マグロやメカジキ…など大型の魚

1-4.量を控えた方がいい理由

この表の食べ物は、少量であれば問題はありませんが、とりすぎることによって赤ちゃんへの影響が考えられています。絶対にダメ!というわけではなく、例えばコーヒーであれば1日1~2杯であれば問題ないとされています。

詳しくはこちらのページで解説しています。NGな理由や食べても大丈夫な量について、もっと詳しく知りたい方はぜひ読んでみてください。

2.妊婦さんがとりたい食べ物は?

赤ちゃんがすくすくと成長するために、妊娠中は栄養素の必要量が増えるのでしっかりと栄養を補わないといけません。どんな食べ物をとったら良いか、一覧でご紹介します。

2-1.妊婦さんがとりたい食べ物一覧

妊婦さんがとりたい食べ物は以下の通りです。

食べ物の種類具体的な食べ物含まれる栄養素
緑黄色野菜かぼちゃ、ほうれん草、にんじん、トマト…などβ-カロテン
大豆・大豆製品納豆、豆腐、大豆の水煮鉄、カルシウム
赤身の肉・魚牛肉、いわし、かつお鉄、タンパク質
牛乳・乳製品牛乳、ヨーグルトカルシウム、タンパク質
果物バナナ、りんご、キウイフルーツ…など食物繊維、ビタミンC

ではひとつずつ見ていきましょう。

2-2.緑黄色野菜

ビタミンAは赤ちゃんの発育に欠かせない栄養素で、特に妊娠後期から授乳中は必要量が高まります。色の濃い野菜である緑黄色野菜には、ビタミンAの中でも「β-カロテン」という、ビタミンAが豊富に含まれています。

ビタミンAの過剰摂取は赤ちゃんへの影響が知られていますが、植物性のβ-カロテン由来のビタミンAは、赤ちゃんへの影響が知られておらず、安心して摂れる栄養素です。(*1)

【緑黄色野菜の取り入れ方】
・冷凍食品を使うと便利。冷凍庫にストックしておき、味噌汁や和え物、煮物などに取り入れる
・かぼちゃ、ほうれんそう、ブロッコリー、いんげん…など

2-3.大豆・大豆製品

大豆・大豆製品には、鉄やカルシウムが含まれ、どちらも赤ちゃんの成長に欠かせない栄養素です。食物繊維やたんぱく質も補えるため、1日のうちで1回は取り入れたい食べ物です。

【大豆製品の取り入れ方】
・納豆や豆腐など、手軽に取り入れられるものを活用
・大豆の水煮パックは賞味期限が長いため、ストックしておくと便利。煮物やスープ、サラダのトッピングに

2-4.赤身の肉・魚

妊娠中は鉄の必要量が増えるため、積極的に摂りましょう。牛肉やいわし、かつおなどの赤身の肉や魚は、他の肉や魚に比べると鉄が多く含まれています。

このような動物性の食品に含まれる鉄は「ヘム鉄」といい、植物性の食品に含まれる「非ヘム鉄」より吸収率が高く効率的に鉄を摂ることができます。

【赤身の肉・魚の取り入れ方】
・牛肉は週に1回以上、赤身の魚は週2回は食べる、などとマイルールを決めておく
・いわしは缶詰を利用して手軽に食べる

2-5.牛乳、乳製品

牛乳や乳製品に含まれるカルシウムは、赤ちゃんの成長や、妊婦さん自身の骨粗鬆症予防に欠かせない栄養素です。妊娠中はとくに付加量はありませんが、もともとカルシウムは不足しがちな栄養素です。意識して補いましょう。

【牛乳、乳製品の取り入れ方】
・毎日コップ1杯の牛乳を飲むようにする
・妊娠中期~後期の間食として、ヨーグルトを取り入れる

2-6.果物

果物には食物繊維やビタミンCが含まれており、妊婦さんにはぜひ取り入れてもらいたい食べ物です。食物繊維は便秘の改善に、ビタミンCは鉄の吸収を高めるのに役立ちます。

【果物の取り入れ方】
・間食をスナック菓子や甘いお菓子でなく、果物に変える
・りんご、キウイ、バナナなどの安価な果物をストックしておく
・安いときにまとめて買っておき、冷凍しておくと便利

ほかにも、妊婦さんが摂りたい栄養素についてはこちらの記事でご紹介しています。

3.妊婦さんにおすすめしたいレシピ3選

妊婦さんがとりたい食べ物をとるためには、どのようなレシピがいいのでしょうか。3つに絞ってご紹介します。

ほうれん草の白和え
ほうれん草と豆腐を使った和え物です。食欲がない時もサッパリと食べられ、ほうれん草と豆腐の栄養が一緒にとれます。ほうれん草は冷凍食品を使うとさらに簡単です。
いわし缶で炊き込みご飯
鉄が含まれるいわしは、缶詰を利用すると手軽に取り入れられますよ。このレシピは炊飯器にお任せなので簡単に作ることができますよ。炊き込みご飯をまとめて作って冷凍しておくと、間食にも食べられるので便利です。
カツオの竜田揚げ
カツオのたたきを使った簡単な竜田揚げです。カツオのたたきを使うことで下処理の手間が省けるので、魚料理のハードルが下がりますよ。普段魚料理は作らない、という方も簡単に作れます。

どれも簡単に作ることができ、栄養もしっかりと補えるレシピです。ぜひ参考にしてみてくださいね。

4.妊娠中の食事のポイント

次は妊娠中に気を付けたい、食事のポイントをご紹介します。

4-1.1日3食食べる

1日3食とることで、必要な栄養をしっかりと補うことができます。例えば、朝食を食べない習慣があると、食事から栄養を摂れるチャンスが1日2回になってしまい、必要な栄養を摂り切れない原因のひとつとなってしまいます。

朝ご飯を食べていない方は、おにぎりや果物など、簡単なものでも食べる習慣を少しずつつけていきましょう。

4-2.外食やカップ麺など、塩分が多いものに注意

塩分のとり過ぎはカラダに水分をため込んでしまい、むくみの原因となります。むくみがあると血流が悪くなり、足の痛みやだるさ、冷えの原因となり、また体重管理にも影響があります。特に妊娠後期からはむくみに悩まされる妊婦さんが多いものです。

塩分が気になる方は以下の記事を参考にしてください。

4-3.間食は栄養補給できるものを

間食は栄養俸給ができる、果物やヨーグルトがおすすめです。

間食にはついスナック菓子やアイスクリーム、チョコレートなどのお菓子を食べてしまう方も少なくないでしょう。絶対にNGではありませんが、体重増加の原因になったり、間食中心で食事がおろそかになったりする場合は要注意です。

なるべく、栄養補給ができる間食を選べると良いですね。バナナやりんご、キウイフルーツなどの果物やヨーグルトなどがおすすめです。果物はカットされたものを買ったり、まとめてカットしておいたりすると楽に取り入れることができますよ。

5.栄養バランスを考えた献立の例

最後に、妊娠中の献立の例をご紹介します。毎食、主食+おかず(タンパク質)+野菜を揃えることがポイントです。

 間食
ご飯
納豆
具だくさん味噌汁
牛乳
きのこと豚肉の和風パスタ
サラダ
ゆで卵(半分)
ご飯
カツオの竜田揚げ
ひじきと大豆の煮もの
りんご半分
トースト
ゆで卵
具だくさんスープ
牛乳
いわし缶で炊き込みご飯
冷ややっこ
ほうれん草の胡麻和え
ご飯
チンジャオロース
白菜ときのこのスープ
バナナヨーグルト
バナナ
牛乳
ビビンバ丼
きゅうりの和え物
ご飯
かぼちゃのクリームシチュー
海藻サラダ
炊き込みご飯のおにぎり

栄養バランスのとれた食事を毎日3回取れるのが一番良いですが、息が詰まってしまうという方も多いはず。

この献立例も完璧なものではありませんが、主食+おかず(タンパク質)+野菜が補えるように工夫しています。

まずは自分の食生活を見直してみて、プラスできるものを見つけてみたり、食べすぎているものがあればマイナスしてみたり、できる工夫を探してみてくださいね。

 

妊娠は自身の食生活を見直す良いきっかけになります。でも、妊婦さんは食事以外にも気を遣わないといけない部分も多く、がんばりすぎてストレスになってしまう方も少なくないものです。時には息抜きしつつ、元気な赤ちゃんを迎えましょう。

【参考・参照】

(*1)厚生労働省『「統合医療」に係る情報発信等推進事業』 eJIM ビタミンA<https://www.ejim.ncgg.go.jp/pro/overseas/c03/13.html>

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